紙の上にぐるぐると。

文房具なんかを中心に、興味のあることをつらつらと。

娘はピアノを習いたい、と言った。 アップライトピアノ購入編 その2

新品ピアノはやはり価格面でちょっと踏ん切りがつかなくて、中古ピアノも検討しようと何件かお店も回ってみた。中古ピアノの利点は、価格もさることながら現在に比べて良質な素材が使用されていることだと思う。何せピアノの基本構造なんてのは100年近くは不変なのだし、技術革新は上質な音を求めると同時に、コストパフォーマンスを追い求めるものでもあるわけなので。

いろいろ調べてみると70年代くらいのものは木材の品質も良く、基本的な質が高いという。大事に扱われてきたものなんかだったら新品よりも"良い"ものだったりするようだ。


でもいかんせん中古は中古。前ユーザや販売されるまでの手の入れ方でコンディションはまちまちなので、結局信頼できるお店をどう選ぶかがカギになる。

僕がいろいろ調べる中で素人なりに感じた信頼度は以下の順かな。

 

1.ヤマハリニューアルピアノ
2.工房を持っているお店がリニューアル、オーバーホールしたピアノ
3.上記のようなお店や調律師さんが検品、調整したピアノ
4.ピアノ買取店や中古ピアノ市のような、価格優先のピアノ

 

価格はそのまま順番通りと思っていいと思う。同じモデルでも1と4では数十万円差があることもある。

 

1のヤマハリニューアルピアノというのは、ヤマハがメーカーとしてリニューアルさせたピアノで、メーカー保証がついている。その分同年代の同モデルに比べて価格は100~150千円くらい高いのだが、ヤマハが自社の名を冠して提供しているわけなので、それだけの安心感がある。往年の名品を安心して使えるというのは魅力的だ。

 

2と3は、年代や使用状況によってリニューアルやオーバーホールをする必要はないという判断もあるので、一概にリニューアルやオーバーホールしていないからダメ、とは思うわなくていいようだ。ここは結局お店を信頼できるかどうかの話になるので、一つの目安は自社に工房があるか、とか、ピアノ講師や調律師さんの紹介でおすすめ品を、というところになるのかな。価格については仕入(下取り)してから部品交換だとかオーバーホールだとか、手がどれだけかかっているかで変わってくるだろうから、一概に価格だけでも判断しづらい。

 

4については、正直言って親戚や知人から譲ってもらうのと変わりないと思う。後で費用がかかる可能性も高いので、よほど掘り出し物を発掘できる自信がないなら避けたほうが無難だろうね。

なんにしても中古は実物を見て、不安が残るようなら無理しないに限ると思う。往年の名品、特に国産メーカー華やかな時代の質実剛健な感じのあるピアノなんかは調べているだけでも楽しいんだけどね。

 

ということで、結局僕と奥さんは中古では不安を払拭できるようなものに出会えなかったこともあり、ちょっと背伸びして新品を購入することにした。ヤマハリニューアルピアノはかなり魅力的ではあったのだけど、購入したお店が販売価格をがんばってくれたこともあり、価格面で30年の年月を覆すことができるレベルに至らなかった、と言ってもいいかな。

いずれにしてもお世話になる先生も、家で使うピアノも決まって、娘のピアノとの付き合いは無事にスタートできた。あとはせっかく奮発したのだから、楽しく上達していってほしいというのが希望かな。