紙の上にぐるぐると。

文房具なんかを中心に、興味のあることをつらつらと。

僕の、勝負ペン グラフ・フォン・ファーバーカステル ギロシェ BP

このボールペンは奥さんと婚約した年のまさに今日、誕生日プレゼントで彼女に買ってもらったペン。婚姻届やこれから訪れるであろう二人の大事なあれこれの書類を書くときに使うペンがほしい、ということでねだったもの。

 

要は僕の勝負ペン。

 

せっかく誕生日なので、エントリあげるなら今日しかないだろう、と。

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ファーバーカステルのボールペンはパーカー互換なので、リフィルは普段もガンガン使えるように、easy FLOWに換装している。通常のリフィルも悪くはないけれどやはり粘度高く重めな書き心地なので、これにより使い勝手が格段に上がった。

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金属部分はロジウムコーティング、そこに伯爵コレクションの刻印。わかる人にはわかる感じがいい。いや、そもそもそんじょそこらのボールペンにはないようなたたずまいなんだけどね。

 

この尻軸をツイストさせると芯が繰り出されるわけだが、これが実にいい。薬指と小指でホールドさせながら親指と人差し指でツイストすることで、片手でも芯の繰り出しができる。この片手での繰り出しという点では、ツイスト式のボールペンの中ではかなりやりやすいほうだと思う。

ツイストは程よくスプリングが効いていて、重厚かつスムーズな心地いい繰り出し心地。芯の収納もまたしかりで、スプリングのおかげで逆側にちょっとひねると芯が引っ込む。この感覚もまたいい。

f:id:tome_zoh:20170818193521j:image クリップの出来がまた素晴らしい。ここもスプリングがよく効いているので開閉が実にスムーズ。クリップの形状もあってスッとポケットに収まる。

軸は細身でややリアヘビー。長時間の筆記はちょっと疲れるかな。ボールペンとしてはこの細さは場所を選ばないので使いやすい。

 

このペンに決めるとき、伊東屋の店頭でいろいろなペンを出してもらって悩んだものだ。重さのバランス、芯の出し方、軸の太さ。とにかく一生つきあっていくペンとして、手にしっくりくるものが欲しかった。まあ、今になってみるともう少し遠慮しないで、上位モデルであるところのクラシックコレクションにしても良かったかな、と思わなくはないけれど、スターリングシルバー軸や木軸は使いやすさではレジンに劣ると思っているので、10年近く経つが、今もその時の選択はベストだったと思っている。

 

で、僕の手元に来たそんなギロシェは、それから半年後の婚姻届への記載から始まって、子供たちの出生届、家や車の契約書など、大事な署名をするときには必ず登場し、普段の僕の仕事の上でも活躍してくれている。

 

そしてこのボールペンは、誰にも貸さないようにしている。奥さんは別だけどね。