紙の上にぐるぐると。

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緑リフィル問題はアクロインキで LAMY2000 4色ボールペン

ラミー2000というペンは、発売が1966年というから60年以上の長きにわたってラミーのエース格として君臨してきたペンだ。これ以上ないくらいに研ぎ澄まされたデザインは若干「いつか見た未来」といった感はあるが、それがまた現代でも魅力となっている。

 

僕も愛用している万年筆はそれこそペン先の形状なんかも含めてデザインの極致といった趣だが、ボールペンもそのテイストをしっかり踏襲して存在感を放っている。とくにこの4色ボールペンは振り子ノック式繰り出し方式を採用して機能性とスタイルを両立させた名品で、ド定番アイテムでもある。

ただ、この4色ボールペン、残念なことにリフィルがよろしくない。普通のボールペンといえばボールペンなのだけど、低粘度で書き味のいいインクが当たり前になってきた昨今では、とうてい物足りない。

 

まあ、この手の悩みは舶来ものを使うのにはつきもの、だったらリフィルを使いやすい国産のものに変えよう、というのがペン好きの思考。リフィルの規格は4C(D1)なので、国産低粘度インクと交換すればいい。

だが、そこでネックになってくるのがこのペンが黒、赤、青、緑の4色だということ。緑でなくてシャープペン、という多機能ペンではない。

 

…緑、緑ねえ。

 

黒、赤、青ならジェットストリームが出して口火を切った。厳密に言うとゼブラの独自規格である4C(D1よりほんのちょっと太い)なら、それ専用になってしまうけど数多あるシャーボXのリフィルが使える。だけど純粋なD1だと…。どうせ使用頻度の低い緑なんだからそれだけそのままでもいいじゃないか、とも思うのだけどどうにも最初から統一感が取れないのもね。

というわけで手を出すのをためらっていたラミー4色ボールペンなのだが、最近改めて調べてみるとパイロットのアクロインキにあるじゃないですか、緑。

 

ふふふ、ようやく手元に迎える時が来た。

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 というわけでアクロインキ4色のリフィルとともに。ちなみにアクロインキでも緑があるのは0.7mm(F)だけなので、EFやMがお好みの方は妥協が必要。

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早速換装。ラミー、書きづらい割にリフィルが妙にかっこいい。もったいないけどこれを全部引っこ抜いてアクロインキのリフィルに換装する。手持ちのロットリング4in1に比べるとホルダーが深くてしっかり固定される印象。

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換装後のペン先はこんな感じ。純正ほどではないけどわりとしっくりくる。若干の隙間があるのだけど筆記してみると、前述のホールドの深さが仕事しているのか、特に気になるようなカタツキもなく書き心地は良好。

 

さて、ここでペンの使い心地というか基本的な使用感。樹脂製ボディでシルバー部分はヘアライン加工で持ちやすさはそこそこ。万年筆より中央部は一回り細いけど、口金あたりの太さはそれほど変わりない。ノックは国産品のようにカチッとバネが効いているのと違って舶来品らしくギュッと押し込む感じ。押し込むときにシャリっとした感じがするのでそこはダメな人はダメだろうなあ。

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リリースはノックボタンをもう一度押すタイプ。別の色の繰り出しはクリップ根元位置にぐるっと配置されているカラーラインを上に向けてノックボタンを押し込む振り子ノック方式。このへん個体差によるところは大きいだろうが僕のは精度がわりと良く、キビキビ切り替えが可能。

 

今回僕は繰り出したときの統一感を重視して全部パイロットのアクロインキに揃えたが、D1規格の低粘度インクでは黒、赤、青ならジェットストリームビクーニャのものが使えるので、道具としての使用感重視ならそちらを使うのもいい。

とはいえアクロインキの筆記感が苦手でなければ、リフィルの価格もお手頃なのでアクロボール化はかなりお勧め、一気に使いやすい多色ボールペンに生まれ変わるよ。

 

これまでリフィルの問題で自分でも二の足踏んだし、いまいち人にも勧めづらかったペンだけど、改めて隙なく勧めやすいペンになった。これで三菱uniやぺんてるが続いてくれると嬉しいんだけどね。

LAMY ラミー 4色 ボールペン 油性 2000 L401 正規輸入品

LAMY ラミー 4色 ボールペン 油性 2000 L401 正規輸入品