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紙の上にぐるぐると。

文房具なんかを中心に、興味のあることをつらつらと。

パイロット エラボー 手の届く軟調の逸品!

先日FAニブのところで触れていたらなんとなく欲しくなって、なんとなくオークションで入手してしまった、エラボー。こちらは現行ではなく、先代モデル。ナミキファルコンとして輸出していたモデルの国内版だね。

試筆レベルで惚れ惚れするような逸品だし、価格もわりと手頃な部類なので、いつかは欲しいと思っていたけど、きっかけなんてひょんなもの。

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エラボーの最大の特徴が、ペン先の形状。装飾は少なく、中央で盛り上がった鳥のくちばしっぽい他に見ない形状で、それでファルコン、納得。なんで国内でこの名前にしなかったかなあ。エラボー、どうにもパッとしない昭和な名称。まあ、本質は使ってみればわかるというか、一見さんお断りな感じはするけどね。


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このペン先、なんというか根元でしっかり支えて先端で軟らかさを楽しむ感じ。フォルカンはペン先全体で軟らかいのでともすれば字が暴れたりペン先が開いて線が途切れたりしてしまう、そしてそれを御するのが楽しいのだけど、エラボーのペン先は先端がリズミカルにたわんでそれでいてある程度以上の筆圧は根元でしっかりと支えるので文字が破綻しない。根元がガチガチで先端だけが軟らかい、といった感じなんだけど、この信頼感がいいのよ。なので、ちょっと万年筆に慣れている人なら、普段の使い方で肩がこらずに軟調を楽しめるペン先だと思う。

 

軸の太さはカスタム74よりもわずに細いかな。現行では金属軸と樹脂軸があるわけだけど、金属軸は重さで基本の圧がかかるので、どちらかというと筆圧が弱めな人に向いていると思う、より微妙な力加減で軟らかさを楽しむような感じで。一方樹脂軸のほうが使うひとのコントロールの幅が大きく、万人受けというか自由に楽しめるんじゃないかな。

これが樹脂軸なら国産中級以下、金属軸でも舶来金ペンの最低ラインの価格帯で楽しめるというのだから、素晴らしいことこの上ない。軟調というと、舶来の比較的高額ないくつかのモデルかヴィンテージが主なんだよね。

 

そしてこのエラボーは、まず別の万年筆を使ってから使ってこそ魅力がわかるペンではないかと僕は思う。なのでまず一本、それは例えばカクノでもいいから使ってみてから、さらにできれば1万円クラスの金ペンを使ってからだとさらに楽しめると思う。日常使いできる使いやすいペンではあるのだけど、軸となるスタンダードなモデルを一本持って、普通を理解してこそ、楽しさが倍増するのがこのエラボーだと思う。

軟調の万年筆の書き味は他の筆記具では味わえない、万年筆使う醍醐味のひとつだし、触れてみないのはもったいないと思ってしまうような逸品だよ。