紙の上にぐるぐると。

文房具なんかを中心に、興味のあることをつらつらと。

2年目の中屋万年筆 ポータブル 黒溜

40歳の記念にオーダーして、昨年の年明けから使い始めた中屋万年筆の黒溜。

tome-zoh.hatenablog.com

 

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使い始めから流石の使い心地で、エボナイトの軽さと漆のしっとりとした手触り、太めの軸がとても素晴らしい。余計なものを削ぎ落とした実用の美だね、飽きようがない。

一年が経過して漆の透明度が増したのか、キャップや軸のエッジのあたりやネジのあたりの赤が増してきた感じがする。これからもエイジングを重ねて表情が変わってくるかと思うと、飽きないね。

 

インクは一年間、メインのペンということでプラチナのブルーブラックを入れて、ペン先の洗浄は控えてきた。古典BBなのでフローが渋くなってくるかとも思ったが、一年くらいではまったくそんなこともなく、快調。

ペン先は刻印は異なるけどプラチナ#3776センチュリーと同じなので、日本語の書きやすさやペン先のコントロールしやすさは実にいい。僕の中軟は、現在の#3776センチュリーのラインナップからは外れているので特別感がある。

ただ、このペン先は一万円クラスのペン先では他にない大きさがあって、書き心地の良さに寄与しているのだろうけど、ちょっと書き味が軽くて、もう少ししっとり重厚感のある書き味でもいいような気もする。この辺、同じ溜塗だけどプレジデントの18kペン先を使っている出雲はどうなんだろう。

プラチナ万年筆 漆・出雲溜塗り空溜 18金 中字(M) PIZ-55000#27

プラチナ万年筆 漆・出雲溜塗り空溜 18金 中字(M) PIZ-55000#27

 

 

とはいえ、これは僕の中軟に古典BBという組み合わせだからなのかもしれないけどね。

 

まあなにはともあれ、この中屋は使うたびに最高のペンだなあ、と一年使ってきていつも思っているのは確か。これとペリカンM805が素晴らしすぎてね。昨年も何本もペンを試してきたけど、それは最高の一本を求める旅から脱却した後の何かへと位置づけが変わったように思う。